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吾家
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わがいえ
ふりがな文庫
“
吾家
(
わがいえ
)” の例文
しかし自分の財産を棄てて
吾家
(
わがいえ
)
を出るなんて
馬鹿気
(
ばかげ
)
ている。財産はまあいいとして、——欽吾に出られればあとが困るから藤尾に養子をする。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
妾
(
わらわ
)
は此の浜崎といふ処に、
呉
(
くれ
)
の
某
(
なにがし
)
といふ家の一人娘にて
六美女
(
むつみじょ
)
と申す者に
侍
(
はべ
)
り。
吾家
(
わがいえ
)
、代々此処の長をつとめて富み栄え候ひしが、満つれば欠くる世の習ひとかや。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
下
(
しも
)
の方を見ると、
吾家
(
わがいえ
)
も
半
(
なかば
)
水に浸って、繋いだ舟は
背戸
(
せど
)
の柳の幹の
半
(
なかば
)
に浮いて居る。手を翳して向うを見ると、水漫々として飛ぶ鳥の影もなく、濁浪渦まいて流れ行くのが月下に見える。
漁師の娘
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
明治の初年、薩摩近い
故郷
(
こきょう
)
から熊本に引出で、一時
寄寓
(
きぐう
)
して居た親戚の家から父が買った大きな草葺のあばら家に移った時、八歳の兄は「破れ家でも
吾家
(
わがいえ
)
が好い」と喜んで踊ったそうである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
町を横断して
小路
(
こうじ
)
へ下ると、あたりは暗くなった。代助は美くしい夢を見た様に、暗い
夜
(
よ
)
を切って歩いた。彼は三十分と立たないうちに、
吾家
(
わがいえ
)
の門前に来た。けれども門を
潜
(
くぐ
)
る気がしなかった。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
吾
漢検準1級
部首:⼝
7画
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
“吾家”で始まる語句
吾家貌