吹管すいかん)” の例文
それまでは石油ランプを使っていたのをガス燈にし、また実験用の吹管すいかんや何かに使用するために、新たに自家用のガス発生器を設備した。
レーリー卿(Lord Rayleigh) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「ええ、水晶のをね。酸水素吹管すいかんの炎で溶かしておいて、両方の手で、左右へ引っ張ると細い糸ができるのです」
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
犯行の現場げんじょうにも何の手掛かりも発見されず、金庫はアセチレン吹管すいかんで破壊されておりましたが、ただ賊が外部から侵入したことだけは確かだそうであります。
紫外線 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
巨大な寝椅子ねいすに横になり、コロコロコロコロと音を立て、精巧な水煙草みずたばこ吹管すいかんをくゆらしているのはイスラエルのお町で、この前に椅子に腰かけているのは、南蛮屋の主人でお町の同志
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)