吝嗇者りんしょくもの)” の例文
たとへば、吝嗇者りんしょくもののやうにたからおびたゞしうってをっても、たゞしうもちふることをらぬ、姿すがたをも、こひをも、分別ふんべつをも、其身そのみ盛飾かざりとなるやうには。
吝嗇者りんしょくもの日済ひなし督促はたるように、われよりあせりて今戻せ明日あす返せとせがむが小人しょうじんにて、いわゆる大人たいじんとは一切の勘定を天道様てんとうさまの銀行に任して、われは真一文字にわが分をかせぐ者ぞ
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)