史邦ふみくに)” の例文
史邦ふみくにの句三十八ばかりを書き抜いてすぐ気のついたことは「雨月」複合の多いことである。
連句雑俎 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
帷子かたびらは日々にすさまじもずの声 史邦ふみくに
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
馬士うまかたいい次第なりさつき雨 史邦ふみくに
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
西風の南に勝つや天の川 史邦ふみくに
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
これに対して史邦ふみくにの「墨絵」は前々句の師匠の「まいら戸」の遺伝を濃厚に受けており
連句雑俎 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
たぬきをおどす篠張しのはりの弓 史邦ふみくに
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
史邦ふみくにの場合には「薬」も入れて飲食物と見るべきものが三十八分の三、即ち八プロセント弱である。これくらいならば普通であるかもしれないが、岱水の場合は少し多すぎるように思われる。
連句雑俎 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)