“可懼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おそろ50.0%
おそろしさ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お繁の亡くなった頃は、私もよく行き行きして、墓畔ぼはんの詩趣をさえ見つけたものだが、一人死に、二人死にするうちに、妙に私は墓参りが苦しく可懼おそろしく成って来た。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
お房も一緒に笑ううちに、逆上のぼせて来たと見えて、母親の鼻といわず、口といわず、目といわず、指を突込もうとした。枕も掻※かきむしった。人々は皆な可懼おそろしく思った。しまいには、お房は大声に泣出した。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
宮は可悲かなしさ可懼おそろしさに襲はれてすこしく声さへ立てて泣きぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)