可悔くやし)” の例文
「あれほど己が言っておいたに、今ここでそんなことを言出すようじゃ、まるで打壊ぶちこわしじゃないか」お爺さんは可悔くやしそうに言った。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
その舞の敵手あひてはこよひ集ひし少女の中にて、すぐれて美しき一人なるべし。かぼそき手をベルナルドオが肩に打ち掛けて秋波を送れり。我が舞を知らざることの可悔くやしかりしことよ。
どっちどっちだけれど、鶴さんだって随分可哀そうよお島さん」しまいにおゆうはお島に言かけたとき、お島は可悔くやしそうにぽろぽろ涙を流していた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それよりも鶴さんの目にみえて狎々なれなれしくなった様子に、厭気のさして来ていることが可悔くやしかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)