句合くあわせ)” の例文
句合くあわせの題がまわって来た。先ず一番に月という題がある。凡そ四季の題で月というほど広い漠然とした題はない。花や雪の比でない。
句合の月 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
梓はその感情をもって、その土地で、しかも湯島もうであした御手洗みたらしの前で、桔梗連ききょうれんの、若葉と、のぼりと、杜鵑ほととぎす句合くあわせ掛行燈かけあんどう。雲が切れて、こずえに残月の墨絵の新しい、あけぼのに、蝶吉に再会したのである。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)