古代蒔絵こだいまきえ)” の例文
玉枝は、父子おやこ喧嘩を取做とりなすようにそう言って、帛紗ふくさから出した小筥こばこを、卓の端にのせた。古代蒔絵こだいまきえとろけそうな筥である。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
唐物からものかご芙蓉ふよう桔梗ききょう刈萱かるかやなど秋草を十分にけまして、床脇の棚とうにも結構な飛び青磁の香炉こうろがございまして、左右に古代蒔絵こだいまきえの料紙箱があります。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)