口臙脂くちべに)” の例文
かつは近年その附近に銀山が拓かれるとか云うので、土地は漸次しだいに繁昌にむかい、小料理屋のようなものも二三軒出来て、口臙脂くちべにの厚い女がんな唄を謡う様になった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
豆菊は、笹色ささいろに光る口臙脂くちべにから、その紅さを、顔じゅうにちらして
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)