口疾くちばや)” の例文
二人が此公孫樹の下まで行つた時、繁は何か口疾くちばやに囁いた。お夏はうなづいた樣である。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
お勢は返答をせず、只何か口疾くちばやささやいた様子で、忍音しのびねに笑う声が漏れて聞えると、お鍋の調子はずれの声で「ほんとに内海うつ……」「しッ!……まだ其所そこに」と小声ながら聞取れるほどに「居るんだよ」。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)