受合うけあい)” の例文
内職に生活している裏店うらだなの女房などにこれを教えようとしたら、「馬鹿にしているよ」の一言をもって拒絶せられること受合うけあいのものである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
聞くところによればユーゴーは快走船ヨットの上へ寝転ねころんで文章の趣向を考えたそうだから、船へ乗って青空を見つめていれば必ず逆上受合うけあいである。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一貫目位の巌石がんせきがガンと一つ頭へあたろうものなら、たちまち眼下の谷底へ跳ね飛ばされ、微塵みじんとなって成仏する事受合うけあいだ。ああ南無阿彌陀仏南無阿彌陀仏。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
「およしなさいまし。石塔のないことはわたくしがお受合うけあい申しますから。」こういって女は笑った。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
あの娘が見て気が遠くなる程欲しがることは受合うけあいです。
漁『ランプの油やマッチは、受合うけあいだろうね。』
大利根の大物釣 (新字新仮名) / 石井研堂(著)
それだけの時間があればそのうちにどうにかできるだろうと思ったものですから、よろしゅうございますとはっきりお受合うけあい申したのであります。
私の個人主義 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「大変もうかるんだが、やって見る気はあるかい。儲かる事は受合うけあいなんだ」
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
長蔵ちょうぞうさんが口をきさえすりゃ、坑夫は受合うけあいだ」
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)