ていぶる)” の例文
その応接室はていぶるを初め卓掛ていぶるかけ、書物棚、花瓶までが南家の寄附になるものだと校長が生徒を集めて云つてお聞かせになつたこともありました。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
ていぶるの上にはカンナの花が鉢植になつて置かれてあつたが、その毒々しい赤い色がわるくかれ等の眼を刺戟した。
浴室 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
凹凸でこぼこした道を辛うじてのぼつて来た一台の自動車は、椅子だのていぶるだの腰掛だのをいくつとなくそこに下した。
浴室 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)