“千箇寺”の読み方と例文
読み方割合
せんがじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
団扇太鼓うちわだいこもだらりと下げて、音も立てず、千箇寺せんがじ参りの五十男が、口で石段の数取りをしながら、顔色も青くあえぎ喘ぎ上るのを——下山の間際にたことがある。
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
八方、諸国、流転の末が、一頃、黒姫山の山家在やまがざいの荒寺に、堂守坊主でりました時、千箇寺せんがじまいり、一人旅の中年の美麗な婦人——町内の江戸絵のうちと……ず申して宜しい。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)