千歳せんざい)” の例文
……『古今註こきんちゅう』に、『鶴は千歳せんざいにしてそうとなり、二千歳にしてこくすなわ玄鶴げんかくなり。白鶴はっかくもまた同じ。死期を知れば、深山幽谷しんざんゆうこくにかくれてみずから死す』
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
千歳せんざいという岬端こうたんの村で半日くらい観測した時は、土地の豪家で昼食を食わしてもらった。生来見たことのない不気味な怪物のなますを御馳走になった。それがホヤであった。
(新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「おれは千歳せんざいにして子がなかったが、今や初めて子を儲けた。おれの死期もいよいよ至った」
華表かひょう 柱頭ちゅうとう 千歳せんざいのち
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)