加役かやく)” の例文
「むこうが中間、小者なら、こちらは、同心、加役かやく。……定廻り、隠密、無足むそく諜者ちょうじゃ。……下ッ引まであわせると五百二十人。藤波は、死んでしまったわけじゃございません」
九蔵の宗吾と光然、訥子とっしの甚兵衛とまぼろし長吉、みんな好うござんしたよ。芝鶴しかく加役かやくで宗吾の女房を勤めていましたが、これも案外の出来で、なるほど達者な役者だと思いました。
半七捕物帳:60 青山の仇討 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「——さきほどの申渡しをいまいちど聞かせるが、無頼ぶらい、無宿の者は、ほんらい佐渡ヶ島へ送るべきところ、お上の格別なる御仁恵ごじんけいをもって、加役かやく人夫に仰せつけられたものである」
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)