トップ
>
劈
>
つん
ふりがな文庫
“
劈
(
つん
)” の例文
部屋一パイにこめて居るのは、七味
唐辛子
(
たうがらし
)
をブチ
撒
(
ま
)
けたやうな、凄い煙で、その煙を
劈
(
つん
)
ざいて、稻妻の走ると見たのは、雨戸から障子へ燃え移つた
焔
(
ほのほ
)
です。
銭形平次捕物控:215 妾の貞操
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其勇ましい
唸
(
うめ
)
きの声が、真上の空を
劈
(
つん
)
ざいて、落ちて
四周
(
あたり
)
の山を動し、反ツて数知れぬ人の
頭
(
こうべ
)
を
低
(
た
)
れさせて、響の
濤
(
なみ
)
の
澎湃
(
はうはい
)
と、東に溢れ西に漲り、
甍
(
いらか
)
を圧し
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
肉を
劈
(
つん
)
ざく鋭刄に打たれて堪うるものならず、 510
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
一彎の長汀ただ寂莫として、砕くる浪の咆哮が、容赦もなく人の心を
劈
(
つん
)
ざく。黒一点の楠野君の姿さへ、見る程に見る程に遠ざかツて行く。肇さんの頭は低く垂れた。
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
と天地も崩るる音、
焔
(
ほのお
)
は目の前にカッと大気を
劈
(
つん
)
ざいて、巨大な綿を束ねたような白い煙が大地から湧き上ると同時に、石も、木も、人も、土くれも、一ぺんに八方へ飛び散ります。
江戸の火術
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
斯くして頸より又背より肩は無慘に
劈
(
つん
)
ざかる。
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
劈
漢検1級
部首:⼑
15画
“劈”を含む語句
劈頭
劈痕
劈開
八劈
劈痕焼
劈裂
劈襀
劈開片
劈雲
斧劈