剽掠ひょうりゃく)” の例文
乱世に於ては国土が絶えず兵馬に蹂躙じゅうりんせられ、人民が残暴をこうむりますから、土地に安堵あんどして生活を営むということができません、いつ剽掠ひょうりゃくを蒙るか、掠奪せられるかわからないのみならず
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
露国のけい急なると共に、他方においては英船文化五年(千八百〇八年)長崎に入り、港内を剽掠ひょうりゃくし、ために長崎奉行松平康英をして、自殺してその機宜きぎを失するのせめを幕府に謝せしめたりき。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)