凡骨ぼんこつ)” の例文
して見ると詩人は常の人よりも苦労性で、凡骨ぼんこつの倍以上に神経が鋭敏なのかも知れん。超俗の喜びもあろうが、無量のかなしみも多かろう。そんならば詩人になるのも考え物だ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これがオウガスチンやルーテルあたりだと、たちま大悟たいご一番して即座に恐れ入るのだが、凡骨ぼんこつは魂の皮が厚く出来ているから、インスピレーションが通らない。無感覚なばかりか
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
とてもなほらぬ官僚主義で、つるつる禿げた凡骨ぼんこつを。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
凡骨ぼんこつさんの大事がる
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)