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几帳面
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きちやうめん
ふりがな文庫
“
几帳面
(
きちやうめん
)” の例文
鐘のやうに堅牢な體質——病氣も決して彼女に近づかない。
几帳面
(
きちやうめん
)
な
拔目
(
ぬけめ
)
ない管理者で、家族も小作人も完全に制御されてゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「へエ、何んにも盜られた樣子はございません。主人は金のことはまことに
几帳面
(
きちやうめん
)
な方で、私の知らない出入りは無い筈で御座いますから」
銭形平次捕物控:137 紅い扱帯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それは彼女が
几帳面
(
きちやうめん
)
な彼に何かケウトイ心もちを感じた為にも違ひなかつた。しかし又一つには今の
檀那
(
だんな
)
に彼女の
息子
(
むすこ
)
が尋ねて来たことを隠したかつた為にも違ひなかつた。
貝殻
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
富岡も、音楽が好きとみえて、仕事机で、
呆
(
ぼ
)
んやりピアノに耳をかたむけてゐる。マリーは二十四五歳にはなつてゐるらしかつたが、眼鏡のせゐか
老
(
ふ
)
けてみえた。
几帳面
(
きちやうめん
)
な家庭の娘だといふ話である。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
『校長先生は随分
几帳面
(
きちやうめん
)
な方だが、なんぼなんでも新平民とは思はれないし、と言つて、教員仲間に其様なものは見当りさうも無い。左様さなあ——いやに気取つてるのは勝野君だ——まあ、其様な嫌疑のかゝるのは勝野君位のものだ。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
そこでは若いお孃さんたちが
足枷
(
あしかせ
)
をはめ、背中に板をつけさせられ非常に
上品
(
じやうひん
)
で
几帳面
(
きちやうめん
)
でなければならないところだと、ベシーが時々話したものである。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
八五郎はいつになく
几帳面
(
きちやうめん
)
に格子戸を開けて入つて來ました。神田明神下の、錢形平次住居の段、——
尤
(
もつと
)
も、几帳面に引かないと、この格子は
番
(
つがひ
)
ごと敷居から外れます。
銭形平次捕物控:304 嫁の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
典型的な忠義者、——と言つた感じの、
几帳面
(
きちやうめん
)
に、忍從で少し片意地で、そのくせ愛嬌のある——こんなのが飛んだ喰はせ者かも知れないと思つたほど『番頭
型
(
タイプ
)
』の人間です。
銭形平次捕物控:056 地獄から来た男
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ロチスターさんは、
几帳面
(
きちやうめん
)
な氣むづかしい方でゐらつしやいますの?」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
その下一寸二三分離して描いた二の字は
几帳面
(
きちやうめん
)
な字角で、左の方だけ揃つて居るのも不思議ですが、上の棒が二分位、下の棒が三分位、一番下の二重丸は二の字に直ぐ續いて
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
四角
几帳面
(
きちやうめん
)
な話、聽いて居るだけでも肩の凝りさうなのを、ガラツ八はたまり兼ねて次の間へ避難しました。——平次殿の大名——から——良き智慧を拜借——が可笑しかつたのです。
銭形平次捕物控:062 城の絵図面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「あつしは何んにも知りませんよ、若樣とは大の仲好しでしたがね、これは何處の子供衆も四角
几帳面
(
きちやうめん
)
なことを嫌ひだからで、何んの不思議もありません。え、若樣は、滅多な人とは口もきゝません」
銭形平次捕物控:172 神隠し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
傷痕
(
きずあと
)
に
几帳面
(
きちやうめん
)
な丸味があるぜ
銭形平次捕物控:159 お此お糸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“几帳面”の意味
《名詞》
処理が正確できちんとされていること。また、そのようにする性格であること。
(出典:Wiktionary)
几
漢検1級
部首:⼏
2画
帳
常用漢字
小3
部首:⼱
11画
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
“几帳”で始まる語句
几帳
几帳窓
几帳御厨子