トップ
>
凄婉
>
せいえん
ふりがな文庫
“
凄婉
(
せいえん
)” の例文
ここにいたれば、もはやただわがむっつり右門の、名刀
村正
(
むらまさ
)
のごとき
凄婉
(
せいえん
)
なる切れ味を待つばかりです。
右門捕物帖:04 青眉の女
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
死を決した岡柳秀子は、その
凄婉
(
せいえん
)
な眼を閉じて、氷よりも冷たい
黒鉄
(
くろがね
)
の金庫の扉に裸体をもたれました。
青い眼鏡
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
庸三はもちろん他の男にも同じ表情をしあるいはもっと哀切
凄婉
(
せいえん
)
な
眉目
(
びもく
)
を見せるであろう瞬間を、しばしば想像したものだったが、昨夜のように気分の険しさの魅惑にも引かれた。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
凄婉
(
せいえん
)
な
笑
(
え
)
みを見せると、岩路はほどたたぬまに黒血を吐きながら、父助宗の行くえと
八束穂槍
(
やつかほやり
)
の行くえを永遠のなぞに葬りつつんで、ぐったり前へうっ伏しました。
右門捕物帖:31 毒を抱く女
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
女は熱いとも言わず、
凄婉
(
せいえん
)
な瞳を挙げて、世にも怨めしそうに、利助の顔を見上げました。
銭形平次捕物控:007 お珊文身調べ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
今こそまことに冴え冴えと冴えやかに冴えまさったあの眉間
傷
(
きず
)
に、
凄婉
(
せいえん
)
な笑みを
泛
(
うか
)
べつつ
旗本退屈男:07 第七話 仙台に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
横の方から、
頻
(
しき
)
りに
凄婉
(
せいえん
)
な流し眼を送るお勝に気兼ねしいしい丹之丞はこう言うのでした。
銭形平次捕物控:035 傀儡名臣
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
凄
常用漢字
中学
部首:⼎
10画
婉
漢検1級
部首:⼥
11画
“凄”で始まる語句
凄
凄惨
凄味
凄愴
凄艶
凄気
凄腕
凄然
凄絶
凄文句