具備ぐび)” の例文
形態的けいたいてきにははちの子やまたかいことも、それほどひどくちがって特別に先験的せんけんてきにくむべく、いやしむべき素質そしつ具備ぐびしているわけではないのである。
蛆の効用 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
いいえ違うわ、わたくしは、改造以前の人間といえども、海に棲息せいそくし得る特質を具備ぐびしていると思うの。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そうしてそれが愚迂多羅兵衛と肝胆相照らす手合ばかりだから、皆多少愚迂多羅気分を具備ぐびしていて、談論に興が湧いて来ると日の暮れるのも夜の更けるのも忘れてしまう。中には
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)