“信祝”の読み方と例文
読み方割合
のぶとき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御老中松平信祝のぶとき様より、御取調べの御使の参られましたせつにわかのこととて、取調べもつかまつらず、と、申しまするは、拙者せっしゃが当地へ赴任仕らぬ前のこととて、一向に何事も存じ申さず
大岡越前の独立 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
淡彩たんさいで、かりを描いた老中のたまりの間にいた信祝のぶときは、越前が登城したと聞くと
大岡越前の独立 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
信祝のぶときは、蒔絵まきえした黒漆くろうるしの大火鉢へかけた金網の上へ、背中をまろめながら、唇をゆがめたり、眼を閉じたり——それからせきをしたり——咳は、寂莫せきばくとした小書院こしょいん一杯に反響して、けたたましかった。
大岡越前の独立 (新字新仮名) / 直木三十五(著)