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俘囚
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ふしゅう
ふりがな文庫
“
俘囚
(
ふしゅう
)” の例文
もちろん彼はそれからバッカスの
俘囚
(
ふしゅう
)
となって、前後を忘却するほどの泥酔に陥った、が翌朝早く彼は自分の寝台にぱっと目を覚ました。
地球発狂事件
(新字新仮名)
/
海野十三
、
丘丘十郎
(著)
間
(
ま
)
がな
隙
(
すき
)
がな、那須、
宮城
(
みやぎ
)
などの、東北の
俘囚
(
ふしゅう
)
や、四隣の豪族が、一尺の土地でも、蚕食しようと、窺いあっているのだぞ。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
尚寧王は
俘囚
(
ふしゅう
)
となって薩摩にある事二年余、漸く許されて父母の国に帰ったが、さながら島津氏の殖民地に身を寄する一旅客のようであったと申します。
琉球史の趨勢
(新字新仮名)
/
伊波普猷
(著)
どうしても何かの精霊どもの話し声に
違
(
ちが
)
いない。最近に王の前で
処刑
(
しょけい
)
されたバビロンからの
俘囚
(
ふしゅう
)
共の死霊の声だろうという者もあったが、それが本当でないことは誰にも
判
(
わか
)
る。
文字禍
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
彼女にとつてそれが恋の死ぬばかりの快よさの全部であつた。定はこの様な花子の前に
俘囚
(
ふしゅう
)
のやうに盲従しなければならない自分の位置を間もなく知つた。夏になり、やがて暦のうへでの夏が
畢
(
おわ
)
つた。
水に沈むロメオとユリヤ
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
▼ もっと見る
前とは似ても似つかぬ
皺
(
しわ
)
がれた声が、ほんの申し訳に、喉の奥から出るというに過ぎなかった。なにをされても、
俘囚
(
ふしゅう
)
の身には反抗すべき手段がなかった。
俘囚
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
官田
(
かんでん
)
もたくさんあることですし、かたがた、陸奥にはまだ、中央の令に服さぬ
俘囚
(
ふしゅう
)
の族も、強力な軍備と富力をもって、虎視たんたんと、御政治の
紊
(
みだ
)
れをうかがっております。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ホーテンスが、あの怪しい海底の城塞みたいなものの中へ
俘囚
(
ふしゅう
)
として連込まれるのを見るに忍びなかったけれど、もし今起出せば、水戸自身もやっぱり俘囚の仲間入りをするに決っていた。
地球発狂事件
(新字新仮名)
/
海野十三
、
丘丘十郎
(著)
“俘囚”の解説
俘囚(ふしゅう)とは、陸奥・出羽の蝦夷のうち、蝦夷征伐などの後、朝廷の支配に属するようになった者を指す。夷俘とも呼ばれた。
また、主に戦前戦中には戦時捕虜の身分にあるものも俘囚と呼んだ。
(出典:Wikipedia)
俘
漢検1級
部首:⼈
9画
囚
常用漢字
中学
部首:⼞
5画
“俘”で始まる語句
俘
俘虜
俘虜救恤事務