“俗気”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぞくき28.6%
ぞくけ28.6%
ぞっけ28.6%
ぞっき14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つまりああ云う天才でも、やっぱりこの方面へ手を出すぐらいな俗気ぞくきは十分あったんで——まあ、その点は我々と似たり寄ったりだったんでしょう。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
左衛門督さえもんのかみの字は本格的に書いてあるのであるが、俗気ぞくけが抜け切らずに、技巧が技巧として目についた。歌などもわざとらしいものが選ばれてある。
源氏物語:32 梅が枝 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「お上品ぶっているかれらの悪口は、いつも、先生の構図の雄大さを、こけおどしといい、盛上げ彩色の豪壮を、俗気ぞっけとよび、細かい筆致は、土佐の画法から盗んだものと申しまする」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なるほど達磨の画が小さいとこに掛っている。しかし画としてはすこぶるまずいものだ。ただ俗気ぞっきがない。せつおおおうとつとめているところが一つもない。無邪気な画だ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)