余焔ほとぼり)” の例文
旧字:餘焔
俺は決してお前を憎むのではないが暫らく余焔ほとぼりめるまで故郷くにへ帰って謹慎していてもらいたいといって、旅費その他のまとまった手当をくれた。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
彼は実家を出奔しゅっぽんして、宜黄ぎこうというところへ行って或る家に雇われていたが、やはり実家が恋しいので、もう余焔ほとぼりめた頃だろうと、のそのそ帰って来たのであることがわかった。