何角なにかと)” の例文
わしは只ア置かねえと、そう申して居りましたので、おやまだ御挨拶も致しませんで、まず明けましてお目出度う存じます、旧冬は何角なにかと有難う存じます
さて雪子あまり長く引留め申し、おん許様もとさまには何角なにかと御不自由のことと御察し申しあげ候。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ここにおかしきは妾と室を共にせる眉目うるわしき一婦人いっぷじんあり、天性いやしからずして、しきりに読書習字の教えを求むるままに、妾もその志にでて何角なにかと教え導きけるに、彼はいよいよ妾をうやま
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)