何為なにし)” の例文
旧字:何爲
「本当にもうそにもその通だ。わたしなんぞはそんな意気な者が有れば、何為なにしにこんな青臭い山の中へ遊びに来るものか」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
私の了簡りようけんはかう云ふのだから、必ず悪く取つてくれては困るよ、なう。私だとて年効としがひも無く事を好んで、何為なにしに若いものの不為ふためになれと思ふものかな。お前も其処そこを考へて見てくれ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)