住民ひとびと)” の例文
又一人、又一人、遂にいまはしきやまひが全村に蔓延した。恐しい不安は、常でさへ巫女いたこを信じ狐を信ずる住民ひとびとの迷信をあふり立てた。御供水おそなへみづは酒屋の酒の様に需要が多くなつた。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
今日は誰々が顔色が悪かつたと、いづ其麽そんな事のみが住民ひとびとの心に徂徠ゆききしてるのであらう。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)