伯氏あに)” の例文
伯氏あには菊花のちかひを重んじ、命を捨てて百里をしはまことあるかぎりなり。士は今尼子にびて一三六骨肉こつにくの人をくるしめ、此の一三七横死わうしをなさしむるは友とするまことなし。
老母よろこび迎へて、吾が子四五不才にて、まなぶ所時にあはず、四六青雲せいうんの便りを失ふ。ねがふは捨てずして伯氏あにたる教をほどこし給へ。赤穴拝していふ。四七大丈夫は義を重しとす。
赤穴五歳長じたれば、伯氏あにたるべき礼義ををさめて、左門にむかひていふ。吾父母にわかれまゐらせていとも久し。賢弟けんていが老母はやがて吾が母なれば、あらたに拝みたてまつらんことを願ふ。