代言人だいげんにん)” の例文
明治十二年官許代言人だいげんにん、今から見ればとても古くさい名だが、十二人とかしかなかった最初の仲間の一人であったときいている。
当時相当な名声のあった楢山と云う代言人だいげんにんの細君で、盛に男女同権を主張した、とかく如何いかがわしい風評が絶えた事のない女です。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
廷臣ていしんひざはしれば平身低頭へいしんていとうゆめとなり、代言人だいげんにんゆびはしればたちま謝金しゃきんゆめとなり、美人びじんくちびるはしればたちま接吻キッスゆめとなる。
或者は代言人だいげんにんの玄関番の如く、或者は歯医者の零落おちぶれの如く、或者は非番巡査の如く、また或者は浪花節なにわぶし語りの如く、壮士役者の馬の足の如く、その外見は千差万様なれども
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)