トップ
>
人指
>
ひとさし
ふりがな文庫
“
人指
(
ひとさし
)” の例文
「借金は借りるんだから保証人もいるでしょうが——」と妻君頭のなかへ
人指
(
ひとさし
)
ゆびを入れてぐいぐい
掻
(
か
)
く。
束髪
(
そくはつ
)
が揺れる。道也はその頭を見ている。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と帽子を上へ抜上げると、元気に額の
皺
(
しわ
)
を伸ばして、がぶりと一口。
鶺鴒
(
せきれい
)
の尾のごとく、左の
人指
(
ひとさし
)
をひょいと
刎
(
は
)
ね、ぐいと首を据えて、ぺろぺろと
舌舐
(
したなめず
)
る。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それをね、けだるそうに、ふらふらとふって、
片々
(
かたかた
)
の
人指
(
ひとさし
)
ゆびで、こうね、左の耳を教えるでしょう。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その時の彼女の態度は、細い
人指
(
ひとさし
)
ゆびで火鉢の向側から自分の
頬
(
ほっ
)
ぺたでも突っつきそうに
狎
(
な
)
れ狎れしかった。彼女はまた自分の名を呼んで、「
吃驚
(
びっくり
)
したでしょう」と云った。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そうして、額に
皺
(
しわ
)
を寄せて、指の
股
(
また
)
に挟んだ小さな動物を、鼻の上まで持って来て眺めた。その時蟻はもう死んでいた。代助は
人指
(
ひとさし
)
指の先に着いた黒いものを、親指の
爪
(
つめ
)
で向うへ
弾
(
はじ
)
いた。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
と
人指
(
ひとさし
)
一本、毛の中へちょいと出し
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
指
常用漢字
小3
部首:⼿
9画
“人指”で始まる語句
人指指