五月晴さつきばれ)” の例文
二股ふたまたじゃ。」と車夫くるまやが答えた。——織次は、この国に育ったが、用のない町端まちはずれまで、小児こどもの時にはかなかったので、ただ名に聞いた、五月晴さつきばれの空も、暗い、その山。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
五月晴さつきばれの風に九十九里の浜はけむる
智恵子抄 (新字旧仮名) / 高村光太郎(著)