“二片三片”の読み方と例文
読み方割合
ふたひらみひら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
瀧口は、あはやと計り松の根元ねもと伏轉ふしまろび、『許し給へ』と言ふもせつなる涙聲、哀れを返す何處の花ぞ、行衞も知らず二片三片ふたひらみひら、誘ふ春風は情か無情か。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
高坂は思わず足踏あしぶみをした、草のしげりがむらむらとゆらいで、花片はなびらがまたもや散り来る——二片三片ふたひらみひら虚空おおぞらから。——
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大空仰げば降るともなしに降りくるは雪の二片三片ふたひらみひらなり、今一度乞食のゆきしかたを見て太き嘆息ためいきせり。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)