中京なかぎやう)” の例文
始めてからまだそないにもならなんだんやし、元は中京なかぎやうの油屋はんか何かで、結構やつて居やはつたいふ話やし、浪華亭はんもあい風な人やよつて可哀相や思はつたんどツしやろ。
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
独照が「うかなすつたのかい。」と訊くと、娘はなまめかしい京言葉で理由わけを話した。それに依ると、娘は中京なかぎやう辺の商人あきんどの一粒種だが、今日店の者大勢と一緒に山へ茸狩たけがりに往つた。