両腕りょうて)” の例文
旧字:兩腕
服を着かけていたかの男は、両腕りょうてをあげたまま、シャツの前穴から顔を出したところだったが、薄笑いをうかべながら屹度きっとドクトルを睨みつけて
誤診 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
身体からだぜんたいがころっとり返って驚いて両腕りょうてをひろげる。
患者はその打診音の一つも聞きもらすまいとかかとをそろえ、両腕りょうてをさげあごをつき出して、耳を澄ました。ひっそりとしたへやの中にその指の音が鈍い音調でひびいた。
誤診 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)