七部集しちぶしふ)” の例文
所謂芭蕉の七部集しちぶしふなるものもことごとく門人の著はしたものである。これは芭蕉自身の言葉によれば、名聞みやうもんを好まぬ為だつたらしい。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
そこへ勝峯晉風かつみねしんぷう氏をも知るやうになり、七部集しちぶしふなどものぞきたれば、いよいよぬえの如しと言はざるべからず。今日こんにちは唯一游亭いちいうてい魚眠洞等ぎよみんどうらひまに俳諧を愛するのみ。俳壇のことなどはとんと知らず。
わが俳諧修業 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)