丁卯ひのとう)” の例文
この天皇は御年八十三歳、丁卯ひのとうの年の八月十五日にお隱れなさいました。御陵は毛受もずの耳原にあります。
ついに造立することが出来なかったので、小治田の大王即ち推古天皇と東宮の聖徳太子とが、この大命を奉じて、丁卯ひのとうの年、即ち推古天皇の十五年に至って、造立の御志を果された。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
秋作はことごとくよし、ただし春の詰まりに秋けれども、物も作らぬ者いよいよ明けし春までも貧なり。この年半ばの頃よりも年号替わるなり云々とありて、永正四丁卯ひのとう、弥勒二年丁卯と並べ掲ぐ。
丁卯ひのとう三月南窓下偶書、小楠。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)