一臂いつぴ)” の例文
そのフレンドが僕の身をおもうてくれて、社会へ打つて出てさかんに働け、一臂いつぴの力を仮さうと言うのであつたら、僕は如何いかに嬉からう! 世間に最も喜ぶべき者はフレンド、最もにくむべき者は高利貸ぢや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
これは亜米利加アメリカが欧洲の戦役へ参加したのちに出来た話ですが、ワシントンの幽霊が亜米利加独立軍の幽霊と一しよに大西洋を横断して祖国の出征軍に一臂いつぴの労を貸しにくと云ふ小説がある。
近頃の幽霊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
だ篠田の為めに一臂いつぴの労をることを無上の満足として居たのです——しかるに段々彼の内状をつまびらかにすると、実に其の裏面に驚くべき卑劣ひれつの野心を包蔵することがいさゝうたがひないので——御両君
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)