一条道ひとすじみち)” の例文
紅白段々だんだら洋傘こうもりは、小さくまりのようになって、人のかしら入交いれまぜに、空へ突きながらくかと見えて、一条道ひとすじみちのそこまでは一軒の苫屋とまやもない、彼方かなた大崩壊の腰を、点々ぽつぽつ
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はやいずくにか風吹きたりしぐらいに自然軽う取りし、やがてはとんと打ち忘れ、ただただ仕事にのみかかりしは愚かなるだけ情に鈍くて、一条道ひとすじみちより外へはけぬ老牛おいうしの痴に似たりけり。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)