一捻いちねん)” の例文
おもうべし近常夫婦の塚に、手向けたる一捻いちねんの白饅頭のけるがごとかりしを。しかのみならず、梅鉢草の印のたがねを拾って、一条の奇蹟をとりに授けたのを。
膝に着いた手をうしろへ引き、煙管を差置いて箱の中の粉を一捻いちねんし、指を仰向あおむけて、前へ出して、つらりと見せた。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一捻いちねんして
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)