“一固”の読み方と例文
読み方割合
ひとかたま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
広い灰色の原には処々ところどころに黄色い、白い、赤い花が固って、砂地に白い葉を這って、地面から、浮き出たように、古沼に浮いているように一固ひとかたまずつ其処此処そこここに咲いている。
日没の幻影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
私は入口にたたずんでいたが、やがて眼がやみれて来た。何にもないようにおもっていたへやの一隅に、何かの一固ひとかたまりがあった。それが、ビール箱のふたか何かに支えられて、立っているように見えた。
淫売婦 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)