ヶ嶽たけ)” の例文
新字:ヶ岳
上州じやうしうの三山、浅間山あさまやま木曾きそ御嶽おんたけ、それからこまヶ嶽たけ——そのほか山と名づくべき山には、一度も登つた事のない私であつた。
槍ヶ岳紀行 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その考えは、こまヶ嶽たけ後方うしろに見て木曾路を西へ急いで来る時の彼女の胸をったり来たりした。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
東京理科大学の標本室には、加賀の白山はくさんで取ったのと、信州のこまヶ嶽たけ御嶽おんたけと、もう一色ひといろ、北海道の札幌で見出みだしたのと、四通り黒百合があるそうだが、私はまだ見たことはなかった。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)