“マートル”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
白菖66.7%
桃金嬢33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白菖マートル麝香草じゃこうそうとが咲き乱れ、花陰では三、四人の侍女たちが清冽な水に白い脚をひたして笑い戯れながら、さっきから水遊びに余念もありません。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
やがて私は嫩葉わかばの森に囲繞いにょうせられたヴェランダへ出て、食後の煙草を楽しんだり、白菖マートルの生えた池のほとり逍遥さまよいながら、籐の寝椅子にもたれてうとうとと昨夜ゆうべの足りぬ眠りを補ったり
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
忍冬すいかずら常春藤きづたまとわり付いた穹窿アーチ形の門があり、門をくぐると、荒れ果ててはいたが、花の一杯に乱れ咲いた前庭があり、その前庭には赭熊百合しゃぐまぐさ白菖マートルや、薄荷はっか麝香草じゃこうそうや、薔薇ばらすみれ
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
しかしこの西端と、海岸の堅い白いなぎさの線とをのぞいては、島全体は、イギリスの園芸家たちの非常に珍重するあのかんばしい桃金嬢マートルの下生えでぎっしりおおわれているのだ。
黄金虫 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)