“シャトー”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
66.7%
古城33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
バルザックの金銭世界について、一般に十九世紀からの近代経済が云われるけれども、フランスという個性も亦加っているわけね。シャトーに住んでいたバルビュス。
けわしい屋根や海緑色の石盤瓦茸小塔せきばんかわらぶきことうそびえ具合が仏蘭西フランス蘇格蘭スコットランド折衷式せっちゅうしきシャトーの様式なので、城は師父ブラウンのような英蘭イングランド人にはお伽話とぎばなしに出て来る魔女のかぶる陰険な尖り帽を思い出させるのであった。
湖畔のゆるやかな起伏の原は、鮮かな緑で蔽はれ、古城シャトーの白い塔が一つその中に立つてゐた。すべての色が鮮明で、周囲の風物はことごとく私達が昔から持つてゐた「美しき欧羅巴ヨーロッパ」の姿であつた。
ツーン湖のほとり (新字旧仮名) / 中谷宇吉郎(著)