“らんけい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蘭渓60.0%
乱瓊20.0%
藍渓20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて半蔵が平兵衛と共に案内されて行ったところは、二間ふたま続きの奥まった座敷だ。次ぎの部屋へやの方の片すみによせて故人蘭渓らんけいの筆になった絵屏風えびょうぶなぞが立て回してある。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
さてまたその滝にもしたゝる水氷柱つらゝとなり、玉簾ぎよくれんの内に滝をおとすありさま四辺あたり乱瓊らんけい細玉さいぎよくの雪中也、かの玉を出といふ崑山こんざんもかくやとおもはる。かゝる奇景きけい猟師れふし樵夫せうふのほか見る人まれ也。
抽斎が講師になった時には、もう玉池が死に、子藍渓らんけい、孫桂山けいざん、曾孫柳沜りゅうはんが死に、玄孫暁湖ぎょうこの代になっていた。抽斎と親しかった桂山の二男茝庭さいていは、分家して館に勤めていたのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)