“よやみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
夜闇87.5%
夜暗12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜闇よやみの庭先の忍逢いに、なんのための面甲かと理解に苦しんでいたが、癩者かたいまきというなら話は至極疏通する。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
まだあかつきしらけた光が夜闇よやみきぬわづか穿うがつてゐる時で、薄曇うすぐもりの空の下、風の無い、沈んだ空気の中に、二人は寒げに立つてゐる。英太郎えいたらうは十六歳、八十次郎やそじらうは十八歳である。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
その日の帰りに、千束町を出ると夜暗よやみの空に、真赤なもやがたちこめて、兀然こつぜんと立ちそびえている塔が見えた。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)