“よめな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
嫁菜95.0%
嫁菜花5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、その手には、草の根を掻きわけて探した、まだ若い嫁菜よめなだの、ふきのとうだの、いろいろな菜根が小笊こざるの中へみこまれて持たれていた。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まだ北風の寒い頃、子を負った跣足はだしの女の子が、小目籠めかいと庖刀を持って、せり嫁菜よめななずな野蒜のびるよもぎ蒲公英たんぽぽなぞ摘みに来る。紫雲英れんげそうが咲く。蛙が鳴く。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
打悄うちしおれた、残んの嫁菜花よめなの薄紫、浅葱あさぎのように目に淡い、藤色縮緬ちりめんの二枚着で、姿の寂しい、二十はたちばかりの若い芸者を流盻しりめに掛けつつ
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)