“よてん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
四天57.1%
四纏28.6%
余瑱14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ほんとうに女形がかつらをつけて出たような顔色かおつきをしていながら、お米と謂うのは大変なものじゃあございませんか、悪党でもずっと四天よてんで出る方だね、私どもは聞いてさえ五百円!
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が猟師は、武松のたもとの血を見て、半信半疑に峠の上へ馳けて行った。さあ大変、まもなく、虎の死体が四纏よてんからめられ、十数人の肩棒で、やッさもッさ麓へかつぎ降ろされてきた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これ開平かいへいの東北の地なり。時に余瑱よてん居庸関きょようかんを守る。王曰く、居庸は険隘けんあいにして、北平の咽喉いんこう也、敵ここるは、れ我がはいつなり、急に取らざる可からずと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
北平既に全く燕王の手に落ちしかば、都指揮使の余瑱よてんは、走って居庸関きょようかんを守り、馬宣ばせんは東して薊州けいしゅうに走り、宋忠そうちゅう開平かいへいより兵三万を率いて居庸関に至りしが、あえて進まずして、退いて懐来かいらいを保ちたり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)