“四天”の読み方と例文
読み方割合
よてん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
材木をかついだ人夫の群れが、そこから少し彼方かなたを通っていた。みな造船の用材らしく、巨材の後先に縄をかけて、肩もめいりこむばかり四天よてんに吊って行くのだった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ほんとうに女形がかつらをつけて出たような顔色かおつきをしていながら、お米と謂うのは大変なものじゃあございませんか、悪党でもずっと四天よてんで出る方だね、私どもは聞いてさえ五百円!
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かれが大百だいびゃくのかつら、四天よてんの着附、だんまりの場に出る山賊などに扮して、辻堂の扉などをあけてぐっと大きくにらんだとき、あらゆる俳優はその光りを失わなければならなかった。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)