“ゆぜん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
油然40.0%
楡銭20.0%
温泉20.0%
湯泉20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時僕の主我のつのがぼきり折れてしまって、なんだか人懐ひとなつかしくなって来る。いろいろの古い事や友の上を考えだす。その時油然ゆぜんとして僕の心に浮かんで来るのはすなわちこれらの人々である。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
楡はこのように円い銭形をしたいわゆる楡莢ゆきょうを生じ、俗にこれを楡銭ゆぜんと呼ぶので楡銭樹ともいわれる。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
小屋の持主の老婆、手傳ひに來た中年の女と其の娘が火を燃しては私達に馳走するとて小鳥を燒いて呉れる。見晴らしは女貌から男體迄の主なる部分と、温泉ゆぜんたけの附近が見える。
黒岩山を探る (旧字旧仮名) / 沼井鉄太郎(著)
「南無八幡大菩薩、我が生国の日光権現、宇都宮那須湯泉ゆぜん大明神、願わくは、あの扇の真中を射させ給え。もし射損ずることあらば、生きて再び故郷に帰る事もできませぬ。何卒お力を与え給え」